大田総理を見て思うところ


何故当たり前のことを当たり前のようにやるというマニュフェストを掲げる政党が現れないのか?


長島一茂の掲げた学校に心のケアという授業を設け生徒の精神ケアに力を入れるというマニュフェスト、
この考え自体はまったくもって賛成だ。現代は子供たちでさえも強いストレスを感じてしまう時代だ。
学校教育、ひいては社会的にも精神疾患に対する陰湿なイメージは取り除かれるべきであると思うし、
その為にも学校教育の段階でそういった病気が存在する、そして誰でもなり得るものであるといった
きちんとした誤解の無い教育は行われるべきである。ストレス・マネジメントの考えも浸透すべきだろう。
精神関連の医師ももっと数多く存在すべきだ。辛いことを辛いと言えるような人は必要だし、
それが身内や友人では嫌だという需要は数多く存在するはずだ。
大事(おおごと)にしたくないという考えもこと日本においては多いように思う。


だが、このマニュフェストは素晴らしいものである反面、どこか的を外れたものだとも思う。
ひとつに、このマニュフェストはある意味ではストレス・マネジメントの考えから外れている。
ストレスの原因となるものを取り除く/解決するのもひとつのストレス・マネジメントである。
精神疾患へのケアも大事な作業であるが、もっと重要視されるべきはその根本原因を取り除くことだ。
日本のうつ病、自殺の原因はひとつに生活苦・将来悲観といった要素が大きく占める。
では、そこを取り除いてみてはいかがだろうか。
多少高額な税金を取っても、半ば強引でもよい。とにかく社会保障の充填に力を注ぐべきだ。
介護施設、病院施設に人員や資金を供給し、年金の安全性・確実性を上げ、各種保険や手当ての資金を強化する。
こうすれば夢半ばで敗れてもとにかく食いっぱぐれもなくなるし、死ぬまできちんと3食いただける。
夢を追い求めた際のリスクが多少でも減れば、子供たちも希望は持てるだろうし、
なにより生活苦や将来悲観による自殺者、うつ病患者の数は驚くほど減るだろう(と、思う)


そして、これをマニュフェストに掲げればただ一言で済む。
「きっちりと国としてやるべきことをちゃんとやります」の一言だ。
この一言を何故政党が口に出せないのか?
反面、高速道無料化や公立学校無償化といった夢物語のようなマニュフェストを立てるのか?
そして国民も何故こうした夢のような文言にあっさりと騙され(口は悪いが)その政党に入れてしまうのか?


精神的ケアについては確かに深刻な問題だが、
そこだけに眼を向けるのではなく別の方向からアプローチするという事も大事なのではないかと思った金曜日の夜。